今日の銅相場を教えてよ

非鉄金属のプロが相場を説明

【2026/7/16】電気銅2290円の天井膠着。為替介入警戒とLME13500ドル攻防

【7月16日市況】電気銅は2290円の最高値圏で着地、足元計算値も2290円で本日据え置きへ。LME銅13500ドル台維持×TTS 163.17円の強烈ロック

 

lets-copper.com

 

昨日15日(水)、国内電気銅建値は前回の2,270円から2万円引き上げられ、2,290円(229万円/t)へと改定されました。本日16日朝時点の最新海外非鉄相場と為替レートを反映した足元計算値も、新建値と同額の2,290円となっており、本日の国内電気銅建値は「据え置き(改定見送り)」となる見通しです。

海外市場でのベースメタル上昇が一服したものの、国内市場では1ドル=163円台前半(TTS 163.17円)という歴史的な「超円安ゲタ」が盤石に機能しています。これにより、円建て電気銅相場は過去最高値圏の最上位でがっちりとロックされた状態が続いています。


主要メタルの相場解説(7月15日現地実績)

1. 銅相場(LME銅は13,500ドル台で底堅く推移、上海は続伸)

  • LME銅: 現物セツルメントは前日(14日)比4.0ドル安13,537.0ドルと極めて小幅な調整にとどまり、大台の13,500ドル台をしっかりとキープ。LME在庫はさらに1,250トン減少して302,275トンまで整理が進んでおり、現物の引き締まり感が下値を強力に支持しています。
  • COMEX銅: 当限セツルメントはポンド当たり6.2935ドル(トン換算約13,874.78ドル)と、LMEを大きく引き離す高水準を維持。在庫は681,948トンを記録しています。
  • 上海(SHFE)銅: 7月物セツルメントは前日比800元高の105,150元へとさらに続伸し、中国国内での買い戻し圧力が価格を下支えしています。

2. 亜鉛・鉛相場(鉛在庫が大幅急増も価格への影響は限定的)

  • LME亜鉛: セツルメントは前日比36.0ドル安3,553.5ドルと小幅反落。しかし、在庫はさらに1,000トン減少して112,450トンと、需給タイトな構造が定着しています。
  • LME鉛: セツルメントは前日比6.0ドル安1,797.0ドル。鉛在庫は一気に86,500トンの大幅急増を記録し456,575トンに達したものの、価格の急落は免れ底堅く推移しています。

3. アルミ・ニッケル相場

  • LMEアルミ: セツルメントは前日比17.5ドル安3,153.5ドル。在庫は1,500トン減少(283,100トン)と下値を堅くサポート。
  • LMEニッケル: セツルメントは前日比85.0ドル安16,505.0ドル。在庫は156トン微減の274,548トンとなっています。

主要指標・在庫一覧(7月15日現地実績)

※データ参照元:主要外電モーニングコール(2026年7月16日付)

メタル LMEセツルメント LME円換算値 現地在庫 (t) 在庫増減 (t) 上海(SHFE) 7月物
13,537.00 ドル 2,208,832 円 302,275 t -1,250 105,150 元
亜鉛 3,553.50 ドル 579,825 円 112,450 t -1,000 24,795 元
1,797.00 ドル 293,216 円 456,575 t +86,500 15,605 元
アルミ 3,153.50 ドル 514,557 円 283,100 t -1,500 23,155 元
ニッケル 16,505.00 ドル 2,693,121 円 274,548 t -156 127,960 元
52,705.00 ドル 8,599,875 円 7,795 t -45 416,130 元

貴金属・為替・原油の動向

白金族建値は大幅続伸、金は4,000ドル台を維持

  • 金(Gold): COMEX金(8月セツルメント)は前日比2.8ドル安の4,066.9ドル/オンスと小幅調整。米エンゲルハード地金(15日)も4,062.00ドルと4,000ドル台の堅固な防壁を維持しています。
  • 白金(プラチナ): ジョンソン・マッセイ社のプラチナ建値は前日から16ドル上昇し1,660ドル、NYMEX当限引値も1,631.5ドルと大幅高が続いています。
  • パラジウム: 同建値は前日比26ドル高の1,325ドルとこちらも急伸を記録。

為替・エネルギー環境

  • 為替: 15日の東京為替TTSは1ドル=163.17円。ニューヨーク為替引値も162.18〜162.19円の高水準を維持。介入の実施が見送られる中で強力な円安傾向が定着しており、これが国内非鉄相場の急騰状態を完全に維持する最大の役割を担っています。
  • 原油: WTI原油先物は前日比0.26ドル高の1バレル=79.60ドル。80ドルの大台目前まで急反発し、エネルギー市場も底堅い動きを見せています。

総括:

JX金属は昨日15日に電気銅建値を「2,290円(229万円/t)」へ引き上げ改定しました。LME銅セツルメントが13,537.0ドルと13,500ドルのラインで踏みとどまり、為替もTTS 163.17円の超円安水準をキープしたため、足元の最新円建て計算値はぴったり新建値と同額の2,290円となっています。 価格差が全くないため、本日の建値改定発表は確実に「据え置き」となりますが、相場環境は極めて高い天井に張り付いたままの膠着状態です。LMEの底堅さと歴史的な超円安が重なるこの「見せかけの超高値圏」では、ひとたび為替介入が入った瞬間の下落ショックが膨らむ一方となります。現物およびスクラップの仕入れ・調達においては、強気相場に安易に付き合わず、安全マージンを考慮した慎重な調達調整を徹底的に維持してください。