【7月9日市況】LME銅13100ドル割れの急落!足元計算値は2220円へ墜落、本日「大幅引き下げ改定」の可能性大
波乱の相場は容赦なく牙を剥きました。一昨日7日(火)に2,260円(226万円/t)へと3万円引き上げられたばかりの国内電気銅建値ですが、本日(7/9)は一転して、2,220円(222万円/t)への4万円幅の大幅引き下げ改定が断行される公算が極めて高くなっています。
現地8日の海外非鉄金属市場では、利益確定売りの加速とマクロ経済懸念から、LME銅が前日比219.0ドルの大幅安となる13,090.0ドルまで急降下。昨日お伝えした「3万円引き上げの不条理な割高感」は、LME相場自体の自律調整によって1日にして完全に押し流される格好となりました。
主要メタルの相場解説(7月8日現地実績)
1. 銅相場(LME銅は13,100ドルを割り込み急反落)
- LME銅: 現物セツルメントは前日比219.0ドル安の13,090.0ドルと急反落。一時的に保っていた13,300ドル台の支持線を一気に突き破り、下限を探る神経質な展開へ。LME在庫は1,925トン減少の310,650トンと引き続き引き締まってはいるものの、マクロ売りの圧力に抗えませんでした。
- COMEX銅: 7月物の当限セツルメントはポンド当たり6.1715ドルから6.0770ドル(トン換算で約13,347.87ドル)へ急降下。在庫は674,078トンとなっています。
- 上海(SHFE)銅: 7月物セツルメントも前日の102,980元から102,910元へ値を崩しており、国内外で一斉に調整が入っています。
2. 亜鉛・鉛相場(亜鉛が続落、鉛は微反発)
- LME亜鉛: セツルメントは前日比31.0ドル安の3,529.0ドル。在庫は425トン減少(115,925トン)しています。
- LME鉛
ME: セツルメントは前日比3.0ドル高の1,851.0ドルと小幅に踏みとどまりました。在庫は650トンの減少です。
3. アルミ・ニッケル相場(アルミが逆行高で堅調)
- LMEアルミ: セツルメントは前日比22.0ドル高の3,141.0ドルと非鉄金属の中で唯一逆行高。在庫も1,600トン減少(290,825トン)し、堅調な買いに支えられています。
- LMEニッケル: セツルメントは前日比10.0ドル高の16,160.0ドルとほぼ横ばいの推移。在庫は36トン減少しました。
主要指標・在庫一覧(7月8日現地実績)
※データ参照元:産業新聞社発行「外電モーニングコール(2026年7月9日付)」
| メタル | LMEセツルメント | LME円換算値 | 現地在庫 (t) | 在庫増減 (t) | 上海(SHFE) 7月物 |
|---|---|---|---|---|---|
| 銅 | 13,090.00 ドル | 2,138,513 円 | 310,650 t | -1,925 | 102,910 元 |
| 亜鉛 | 3,529.00 ドル | 576,533 円 | 115,925 t | -425 | 24,640 元 |
| 鉛 | 1,851.00 ドル | 302,398 円 | 291,425 t | -650 | 15,990 元 |
| アルミ | 3,119.00 ドル | 513,145 円 | 290,825 t | -1,600 | 23,025 元 |
| ニッケル | 16,160.00 ドル | 2,640,059 円 | 274,584 t | -36 | 125,510 元 |
| 錫 | 52,900.00 ドル | 8,552,420 円 | 8,160 t | -55 | 412,000 元 |
貴金属・為替・原油の動向
貴金属市場(ショートカバー剥落で一斉に大崩落)
- 金(Gold): COMEX金セツルメント(8月物)は前日比84.9ドルの大幅安となる4,082.4ドル/オンスと4,100ドルの大台から急落。ロンドン現物引値(7日ベース)でも4,033.87ドルまで軟化しています。
- 白金(プラチナ): ジョンソン・マッセイ社の建値は前日の1,662ドルから一気に62ドル安の1,600ドルへと急落。高値追いの勢いが完全にストップしました。
- パラジウム: 同建値も前日比53ドル安の1,241ドルと、貴金属市場全体で手仕舞い売りが強烈に発生しています。
為替・エネルギー・株式マクロ環境
- 為替: 8日の東京TTS為替は163.37円。ニューヨーク引値は162.58〜162.60円と高値もみ合いとなっており、円安による底上げゲタ効果はまだ辛うじて残されていますが、昨夜のLME暴落を相殺するには至っていません。
- 原油・株式: NYダウ平均株価は前日比576.76ドル安の52,348.39ドルと大幅急落。一方でWTI原油先物は3.08ドル高の1バレル=73.52ドルと上昇しており、エネルギーコストの高止まり懸念が重石となっています。
🚨 総括と警鐘:不条理な高値の後に訪れた「必然の調整」
一昨日(7日)決定された2,260円という建値は、為替のTTS決定タイミング(163.14円)だけが一人歩きして生まれた、いわば「砂上の楼閣」でした。案の定、昨夜の海外時間にはLME銅が13,100ドルを割り込む13,090.0ドルへと急落。足元の実質計算値は早くも2,220円(222万円)まで墜落しています。
現行建値である2,260円とは4万円の強烈な開きが生じており、本日の建値改定で「4万円(40円/kg)の大幅引き下げ(2,220円)」、あるいはメーカー側の上乗せ幅が渋くとも最低3万円引き下げが断行されるのは確実とみられます。昨日のブログの警告通り、高値づかみを警戒し調達を控えてきた現場の防衛スタンスは完全に正解でした。仕入れ実務においては、この下げ基調をにらみ、さらに防御的な姿勢を維持すべき局面です。