【6月27日市況】電気銅計算値は2250円に上昇。週明け29日は改定発表休みの日も、牙を剥く「TTS 162.90円」の超円安が最大の爆弾に
週末現地26日の海外非鉄相場を反映した国内電気銅の計算値は、前日の水準から引き締まり2,250円(225万円/t)となりました。
週明け29日(月)の国内電気銅建値改定については、現行の2,240円との価格差が10円(改定基準であるプラスマイナス2万円に届かない)のため、「改定発表はなし」となる見通しです。
⚠️ 本質的な「最大の問題」は高止まりするLMEではなく、暴走する為替(円安)にあります
26日の東京為替TTSはついに1ドル=162円90銭に到達。163円目前という歴史的な超円安が進行しています。現在の国内計算値「2,250円」は、LME銅の実力というよりも、この為替の「超円安ゲタ」によって無理やり底上げされている歪んだ状態です。政府・日銀による為替介入の引き金が引かれた瞬間、一気に100円〜150円規模の建値急落トリガーを引くことになりかねず、実務上極めて危険な水準に入っています。
主要メタルの相場解説(6月26日現地実績)
1. 銅相場(LMEは底固く13,200ドル台を維持)
- LME銅: 現物セツルメントは前日比93.0ドル高の13,287.0ドルと小幅に反発。終値は13,335.92ドル、先物終値も13,357.50ドルと底堅く推移しています。LME在庫は2,625トン減少して336,475トンとなりました。
- COMEX銅: 7月物のセツルメントは6.1440ドル/ポンド(当限トン換算で13,539.67ドル)と、前日の6.0740ドルから反発を見せています。
- 上海(SHFE)銅: 7月物セツルメントは101,690元(前日101,390元)と買い戻されています。また、上海在庫は前週比8,143トン減少(135,732トン)と、溜まり続けていた在庫がようやく減少に転じたことは好材料です。
2. 亜鉛・鉛相場(在庫減少と小幅な反発)
- LME亜鉛: セツルメントは前日比28.0ドル高の3,460.0ドル。在庫は1,100トン減少(121,300トン)し、需給の引き締まり感が下値を支えています。
- LME鉛: セツルメントは1,880.0ドル(前日1,894.0ドル)とやや弱含みましたが、在庫は1,075トン急減(297,450トン)を記録しています。
3. アルミ・ニッケル・錫相場
- LMEアルミ: セツルメントは前日比32.0ドル高の3,164.0ドル。在庫は1,500トンの大幅減少です。
- LMEニッケル: セツルメントは16,570.0ドル(前日16,660.0ドル)と微減。LME在庫は24トン減少しています。
- LME錫: セツルメントは前日比225.0ドル高の50,325.0ドル。乱高下を繰り返しつつも、5万ドル台を死守しています。
主要指標・在庫一覧(6月26日現地実績)
| メタル | LMEセツルメント | LME円換算値 | 現地26日在庫 | 在庫増減 (t) | 上海(SHFE)在庫増減 |
|---|---|---|---|---|---|
| 銅 | 13,287.00 ドル | 2,164,452 円 | 336,475 t | -2,625 | -8,143 (前週比) |
| 亜鉛 | 3,460.00 ドル | 563,634 円 | 121,300 t | -1,100 | -141 (前週比) |
| 鉛 | 1,880.00 ドル | 306,252 円 | 297,450 t | -1,075 | +2,827 (前週比) |
| アルミ | 3,164.00 ドル | 515,416 円 | 306,725 t | -1,500 | -14,459 (前週比) |
| ニッケル | 16,570.00 ドル | 2,699,253 円 | 274,806 t | -24 | +3,260 (前週比) |
| 錫 | 50,325.00 ドル | 8,197,943 円 | 8,600 t | -35 | -1,728 (前週比) |
貴金属・原油・為替の動向
貴金属市場は一転して急リバウンド
- 金(Gold): COMEX金セツルメントは前日から大きく値を戻し、4,064.5ドル/オンス(前日4,031.3ドル)へ反発。ロンドン現物も夕刻引値で4,080.89ドルを記録し、再び4,100ドル台をうかがう動きです。
- 白金族: ジョンソン・マッセイ社のプラチナ建値は前日の1,602ドルから1,621ドルへ上昇。パラジウムも1,203ドルから1,214ドルへ反発しています。
マクロ外部環境とエネルギー
- 為替: 26日の東京TTSは162.90円。ニューヨーク引値ベースでも円相場は160.56〜160.60円と、超円安水準で引けました。介入の心理的ハードルは日を追うごとに高まっていますが、口先介入にとどまっており、実際の「弾」は放たれていません。
- 原油: WTI原油先物は1バレル=69.23ドルと大幅下落。前日比マイナス2.69ドルと、節目となる70ドルを割り込む軟調な展開です。
総括と週明け展望:
LME市場は調整売りから一転、ショートカバーにより小幅反発で週末を迎えました。これに「TTS 162.90円」という歴史的な超円安圧力が掛け合わさり、国内電気銅計算値は2,250円まで押し上げられています。月曜日(29日)の建値改定発表はおそらく「見送り(2,240円据え置き)」の公算が大きいですが、実質的には為替だけで相場が歪んでいるのが実情です。 この異常な為替水準はいつ剥げ落ちるかわからない最大のボラティリティ要因です。現物調達においては、LME価格以上にドル円の急激な「巻き戻し(介入)」を想定した安全マージンの確保に、徹底的に舵を切る局面と言えます。